小平市の事業所や飲食店のコロナ禍での影響や取り組みを紹介します
福を呼ぶフグ料理を小平で/玄海
小川駅/ふぐ料理『玄海』さんにインタビューしてきました。
どんな時にフグ料理を食べるだろう。本州の西端、山口県では、縁起を担いで「ふく」(福)と呼ばれ、お祝い事の際に食べる人も多い。
山口県はフグの好漁場である玄界灘、瀬戸内海、関門海峡に面しており、「玄海」というお店の名前はここに由来するそうだ。
しかし、フグが持つ毒は青酸カリの1000倍とされ、種類や生息場所によって毒の強さが異なる。
そのため調理には免許が必要であり、“なかなか家庭でお目にかかることのない高級魚”というイメージを持つ人もいるだろう。
玄海では、フグの集積地である下関のフグを豊洲で仕入れている。23区内であればより値が張るものを、小平で少し気軽に食べられるのも魅力だ。
旬へのこだわり
玄海では、あえてフグを出さない時期がある。これは、旬の時期に美味しくいただいてほしいという店長のこだわりだ。
フグは年中流通しているが、10月から3月(特に12月〜1月頃)が旬であり、玄海ではこの時期にしか食べることができない。
ちなみに、8月(取材時)は鱧(はも)鯒(こち)岩カキが旬だそうで、いつ訪れてもその時期に一番おいしい魚を堪能することができる。
Q.4月から9月にフグを出さない理由をおしえてください
食べない時期があるからこそ、価値が生まれます。旬なものを食べることで四季を感じることは日本料理独特の風情です。
本日のおすすめ
お店のメニューには、A4サイズの紙に日替わりの“本日のおすすめ”が掲載される。
これは、店長自らその日の仕入れによって決め、作成している。
取材日の“本日のおすすめ”は5種盛り(赤貝・真鯛・中とろ・甘えび・真鯵・鰹)で、なんと5種盛りなのに6種類…!
おすすめの掲載により、初めてお店に来た人が料理を選びやすくなると感じた。
Q.店内のこだわりを教えてください
チェーン店とは違い、調理場が作り手の顔が見えるようになっています。
Q.どのような場面にやりがいを感じますか
やはり、「おいしい!」と言ってもらえることです。
「この値段で、この味を食べられるお店はなかなかないね!」と感じてもらえると嬉しいです。
注目!一味違う感染対策
広々とした店内は常に換気がされており、ほかのお客さんとの距離を十分にとったうえで食事することができる。
さらに、玄海では、他の飲食店とは一味違う画期的なウイルス感染対策を行っている。
一つ目は、お客さん同士の感染を防止する仕切りだ。
天井に取り付けられたインテリア用のカーテンロールを降ろすと、空間が2つに分かれる。
これはコロナウイルスの感染対策として新たに設置したという。
透明なアクリル板やビニールを使用する飲食店も多いが、和の雰囲気を守りつつ対策を徹底する優れたアイディアに筆者も驚いた。
もう一つ、新たに導入したものがある。それは、“VBおしぼり”だ。VB(ブイビー)とは“virus block”のことで、ウイルスや菌の働きを抑制する特許技術である。
お客さんが手に取るものひとつひとつへ心配りから、安心して料理を楽しんでほしいというお店の思いが伝わってきた。
(取材:松下華奈、菅原夏希/文章:甲斐嗣弓)
玄海さんの店舗情報
[住 所]小平市小川東町1丁目29−17 |
[電 話]042-344-8433 |
[営業時間]昼の部 11:30~14:00 / 夜の部 17:30~22:00(LO21:30) |
[定 休]日曜・祝祭日 ※法事などの場合は前もってご予約いただければ、日・祝祭日でも承ります。 |
[WEBページ]https://www.fugu-genkai.jp/ |